海外での日本食ブームが言われて久しいわけですが、日本国内では相変わらずフレンチやイタリアンへの憧れが強いように思います。
この海外での日本食ブーム、健康指向の高まりが追い風となっているようですが、外国人の方にとって、当の日本人が伝統的な日本食をあまり食べない、知らなくなっていく状況というのはどんな感想を持つのでしょうか。自国の歴史・文化というものはその人のアイデンティティを構成する重要な要素であり、いくら英語を幼児期から熱心に教育し、日常会話に不自由しなくなったとして、一体何について会話し、コミュニケートするというのでしょうか。日本人である以上、外国人の方からして最も興味を持たれるのは、「日本の文化とは、伝統とは。」といったことではないでしょうか。日本の食文化が海外でブームになっているということは、そういった話題も勿論大きなウェートを占めるでしょう。
私自身もえらそうなことは言えません。しかしながら、海外からも賞賛を受ける日本食の伝統・文化というものを繋げていくために、何かしら力を発揮したいと思っています。
多少なりとも具体的に言うならば、この西土佐地域には、日本の文化・伝統に根ざした「昔の生活」を知るお年寄り達が沢山いて、その人たちの持つ技・知恵を伝えていきたい、伝えていく仕組み・役割を「ちから」に持たせたいと考えています。
英会話の能力も「伝えるため」の1つのツールと考えれば、もしかすると英会話の「え」の字も分からない、田舎のお年寄りの方が「伝えるためのメッセージ」は沢山持っているんじゃないかなと思うのです。日本食のブームから、その日本食を生み出した日本の伝統や文化に興味を持ってもらい、より深い意味での「交流」というものをこの四万十川の周辺で作り出していけたら素敵だなと思います。
何でこんなことを考えたかというと、インターネットで「牛丼の値下げ競争激化」みたいなニュースを見たからです。ちょっと突拍子もないですね(笑。
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- 2010/09/06(月) 17:55:44|
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ちから で作っている「四万十のあいがも米」は、区分としては無農薬でなく減農薬となります。これは、苗を近くの農業公社から購入しており、種子段階での消毒が行われているためです。
では、減農薬とは一体どういうことなのか、以下、Wikipediaからの抜粋による減農薬の定義(?)です。
農林水産省の特別栽培農産物に係る表示ガイドラインでは無農薬や減農薬の語を用いず、その農産物が生産の原則に基づき、かつ生産された地域の慣行水準(その地域で慣行的に行われている節減対象農薬・化学肥料の使用状況)に比べて、節減対象農薬の使用回数が5割以下、化学肥料の窒素成分量が5割以下で栽培された農産物を特別栽培農産物(特別栽培○○)として一括し、農薬の不使用や節減については、「農薬:栽培期間中不使用」や「節減対象農薬:○○地域比○割減」などといったより明確な表示を用いることと定めている。
これによると、「四万十のあいがも米」は「農薬:栽培期間中不使用」という部類に入ることになります。
「節減対象農薬:○○地域比○割減」よりは、遥かに農薬を使用していないことが分かっていただけるかと思います。
ただ、私自身、こういうことを調べてみて初めて感じたことですが、こういった表示方法は消費者の方には非常に分かりづらいのではないでしょうか。
私たち、(株)ちから では、来年以降の無農薬化を視野に入れつつ、田んぼや畑をいつでも見てもらえる状況を作り、皆様の信頼を得ることで、表示の分かりづらさを補っていきたいと考えています。
近くにお越しの際は是非ご一報ください。あいがも泳ぐ田んぼを見ていただきたいと思います。
- 2010/05/22(土) 10:43:53|
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今回は少し重たい話になります。
タイトルの「合鴨水稲同時作」とは、私たちがアドバイスをいただいた岡山大学の先生に教えていただいた言葉です。
あいがも農法で使ったあいがもたちを翌年また使うということはできません。(そういった利用ができないかという研究もあるようですが。)
成鳥となったあいがもを田植えをしたばっかりの田んぼに放すと、稲を踏み荒らしてしまうからです。また、稲が大きくなってから放すとすると、雑草も大きくなってしまっています。成鳥になると体を成長させる必要がなくなるので、虫などの蛋白源はあまり必要としないので、害虫駆除効果があまり得られないという面もあります。
では、田んぼでの役割を終えたあいがもたちはどうなるのか。
もちろん、それぞれの農家さんがどうするのかによって変わってくるわけですが、私たちは「食べる」ことにしています。
つまり、「合鴨水稲同時作」とは、「田んぼの空きスペース(苗が植わっていない空間)と資源(雑草や害虫)を利用して畜肉としての合鴨も同時に育てる」という意味です。
もちろん、「可哀想なこと」ですが、では、牛や豚はどうなのか。鶏肉、鶏卵は?野菜だって米だって生きてます。私たち人間は、他の生き物の命を頂かなくては生きていけません。
「20世紀は石油を巡って戦争が起きた時代。21世紀は水と食料を巡って戦争が起きる時代。」というようなことも言われますし、実際世界中ではこの瞬間にも多くの命が飢えによって失われています。その一方で、日本では多くの食べ物が廃棄されている現実もあります。
この事業を通じて、生きること、食べることの現実を伝えていけたらと思っています。
・・・が、私自身が学習し、気づかされる毎日です(汗)。
写真は2010年のあいがもたち。生後20日くらいです。
- 2010/05/17(月) 10:30:55|
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あいがも農法は、田植えをした田んぼにあいがもの雛を放し、雑草・害虫の駆除を行ってもらい、養分を落としてもらう(フンなど)ことで、農薬・化学肥料を使わずに行う米作りです。
あいがもたちを田んぼに放すことで得られる効果にはざっと以下のようなものがあります。
雑草駆除-田植えとあいがもの生まれた日を調整して、稲を食べずに草を食べるように仕向けます。
害虫駆除-あいがもは雑食性なので、蛋白源として虫も食べます。タニシも食べるようです。ウンカやカメムシといった米に悪さをする虫の発生がかなり抑制されます。
施肥-フンなどが肥料になります。
代掻き効果-あいがもが移動することで田んぼの水が常に濁ります。これによって雑草の成長抑制や稲にも良い効果があるとされています。
株元刺激-稲の苗の株元を刺激することで、根が張り強い稲として育ちます。ブンケツ(根元から分かれて株を構成する茎が増えることといえば良いかな?漢字は?です(汗))も促進されます。
このように沢山の効果をもたらしてくれます。人手のみで農薬を使わないとなると大変な労力ですが、日々の餌やり、水の管理のみで概ね収穫まで行き着きます。
今年はあいがも農法による米作りがメインですので、その模様をお届けしていきたいと思います。
以下の写真は2007年のものです。
- 2010/05/17(月) 10:07:29|
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前回は会社の名前の由来について書きました。今回はどんなことをする会社なのかを書きたいと思います。
会社の理念として、「安心・安全な農作物を作る。それによって日本人の財産である四万十川の環境保全に寄与する。」と考えています。
なので、農薬・化学肥料は極力使わない農法を実践します。
単一作物を沢山作るのは、栽培の面でのリスクがあることと販売の面での困難さがあることを考え、少量でも多品種を栽培し、それらの作物の栽培・収穫・加工を体験・経験することをパッケージにして営業していきたいと考えています。
2010年は手始めとして、あいがも農法による米の栽培を行っています。そのほかに、サツマイモや大豆やコンニャク芋、果樹園の整備を手がける予定です。
できることはイベント化し(例えば田植や稲刈りなど)、皆様にも参加いただけるように頑張っていきたいと思います。
- 2010/05/17(月) 09:40:52|
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